もうそわそわしなくていい

急患が来ていたらしい。

担当の手術麻酔を終えたので待機室で缶コーヒー飲んでスマホをいじっていた。

 

そしたら上の先生がやってきてちょっと何してるの今3番の部屋大変だから、とりあえず行って!

 

絶対何もやることないだろうと確信を持ちながら部屋に向かう。

 

ノルアドレナリン、強めの薬が使われてる。

手術室の密度も高めだ。

手持ち無沙汰の麻酔科医が数人。

何かやれることを発見した人だけが何かをやっている。

 

こういう出来事たまにある。

緊急が入ったら、見習いの人々が集まって見学。

 

外科も術野の外から見学制度みたいなのがあって、たぶん上が手術してるんだから帰るな、というアレである。

外から見てるだけで学べることは少ないのに。

 

 

やめる、となってから本当はやりたくなかったことが目に入る。

この集合、もうやらなくていいんだ…って思った。

 

人手は必要であるがだいたい2.3人もいれば十分。

お気持ちでその場にいるが看護師さんからしたら狭い手術室に何人もいるのは邪魔だ。

 

多分邪魔になってるわたし、でも帰ることもできない。

緊急対応はやることが決まってるので学習することも、特にない。

 

医療、何かやるにしても緊急という文字からはもう離れて生きてこう。

緊急と書いてブラックと読む。

強制力がすごい。